ぬくもりある暖炉を現代住宅に

A.Imamura A.Imamura
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やはり寒さが続く時期は、炉の中で揺れる炎を純粋に楽しみながら過ごすことのできる暖炉は素敵です。現代的な日本住宅に置く暖炉には、壁に埋め込んで使う暖炉と、室内に置いて使う薪ストーブがあり、それぞれの魅力があります。どちらも薪をくべて炎を味わうという点では共通です。最近の多くの暖炉はモダンなデザインが多く、インテリアスタイルにも合わせやすくなってきました。一見同じように見える暖炉も、伝統的なレンガ積みの暖炉、石で作った暖炉、鋳物製の炉を埋め込んだ暖炉、など種類も様々で、炎の質感なども異なります。今回は、現代住宅に置く暖炉のデザインをご紹介します。

ナチュラルモダンな吊り下げ式鋼板製暖炉

こちらは、ドイツの暖炉デザインCHIEMSEE ÖFENが手掛ける吊り下げ型暖炉です。鋼板製の暖炉は、温度上昇、下降ともに早い素材ですが、溶接や細かい曲げ加工が容易で、デザイン性に富んだものが多いです。このような鋼板製の暖炉は、モダンなデザインが多く、特に吊り下げ型はナチュラルな部屋のアクセントとして暖炉がインダストリアルで洗練された雰囲気をもたらしてくれます。

360度オープン暖炉+タイル床

こちらは、モリモトアトリエが手掛けた混構造の自然住宅のリビングルームです。庭に向かって開放された窓と広いリビングスペースの中心には、360度部屋を暖める暖炉が設置されています。エネルギー消費が少くライフサイクルコストを抑える設計、またインテリアのキーポイントのカラーは、暖炉と家具、壁に見られる黒。同様に、暖炉下は部分的に黒を基調としたタイルを使用することで、暖炉を部屋の中心に置いても部屋全体のトーンを崩さず、むしろアクセント効果を発揮しています。暖炉は一年中部屋にあるもの。やはりインテリアや部屋の雰囲気を崩すことなく、夏でも素敵に見える暖炉を含めたインテリアコーディネートを考えたいですね。

写真:金子建築写真室

クラシカルな大理石飾り暖炉

KSR Architects | Two Houses | Study homify Estudios y despachos de estilo clásico

天然石を採用した暖炉は、蓄熱性は鋳鉄やスチール製のものよりも高い上、意匠性に優れています。表面温度が上昇するまでの時間は、他の素材のものよりも時間がかかり、また重量があるため根太の補強等が必要になる場合があります。でも、大理石ならではの高級感はクラシカルなインテリア作りには欠かせません。一階に位置するクラシカルで多くの書物を置く書斎に適した品のある暖炉のデザインです。

ぬくもりある木造飾りの暖炉

Scottish Highland Estate - Laudale Estates homify Salas de estilo clásico

こちらは、埋め込み型(ビルトインタイプ)、いわゆる壁付き暖炉です。炉と煙突が外壁や間仕切り壁と一体になっており、レンガや石の化粧材や木製や石のマントルピースを伴います。木製の暖炉飾りは、部屋の雰囲気を崩すことなく調和を生み出します。また木彫ならではの細かい装飾やぬくもりが可能になります。

写真:ZAC and ZAC

ミニマルに石造り+コンクリート埋め込み式暖炉

石造りの暖炉は、施工自由度の高さや仕上がりの美しさなどから、外壁や内装に多く使用されますが、暖炉台の場合は天然石やレンガに比べると材質が薄いものが多く、蓄熱性に劣ります。しかし、こちらは、石造りの施工自由度の高さを利点に大胆に暖炉に使用した例です。外側から広がる石造りの外壁をリビング内側へも取り込み、尚且つ暖炉を搭載した非常に大胆なデザインの暖炉です。石造りならではの仕上がりの美しさがミニマルで美しい部屋にアクセントをつけます。

温かみ増すレンガ飾りの暖炉

Emotions Granorte Paredes y pisos de estilo clásico Revestimientos de paredes y suelos

レンガは色や形、模様の種類が豊富で、部屋の雰囲気に合わせて選択できるのが魅力です。素材自体に厚いものが多く、温まるのに時間がかかります。しかし、一度温まると蓄熱性に優れ、緩やかに熱を放出し続けてくれます。レンガ積みの暖炉は雰囲気もよく、自然な炎を楽しめるのが醍醐味です。

モダンに砂岩飾り風暖炉

砂岩の暖炉は、暖まりにくいですが蓄熱性に富んでいるので冷めにくいという特徴がありました。こちらは、暖炉の飾りをモノトーンでモダンな砂岩風にデザインしたもの。砂岩風飾りの壁が、キッチンとリビングを隔てる役割をしながらも、リビング、キッチンの両側から暖炉の炎を楽しめます。

写真:Alexander Potiomkin

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