お母さんは家庭生活のエキスパート。共働きが当たり前になった現在でも、家のことに気を配るお母さんの姿は今も昔も変わらないのではないでしょうか。今回は母親世代が私たちに教えてくれた、家庭生活を豊かにしてくれるホームデコレーションのヒントをご紹介します。お母さんから受け継いだ知恵を、私たちの子ども世代にも伝えていくことができればいいですね。
玄関は家庭の顔ともいえる場所です。親世代にとって華道の心得があるのは珍しいことではなかったようで、玄関にはいつも季節の花が生けてありました。花器もいつも同じものではなく、陶器や磁器など様々な素材でできたものを、花や季節に合わせて使っていました。来客があるときはいつもより豪華な花を飾っていたことを思い出します。
日本は地震の多い国なので、棚の上の方にものを飾らないということはよく言われていました。その教えは身体に染みついているようで、特に寝室の枕元の上には何も置かないように心がけています。
家具は上質でベーシックなデザインを選ぶというのも、母から教わったことのひとつです。今ではお手頃価格で手に入る家具はたくさんありますが、飽きたからといって、すぐに処分して買い替えるというのは、持続可能を目指す現代社会にはそぐわないかもしれません。
日本の夏はとにかく蒸し暑い… 特に湿度の高さには辟易してしまいます。我が家のリビングでは床の上にゴザを敷いて、子どもが気持ちよく昼寝できるようにしていました。冬はフローリングだけだと冷えるので、柔らかな素材のラグを敷いていました。
*リビングルームに関する記事はこちらにもあります
私の親はお正月にしめ縄、桃の節句にひな人形、中秋の名月にはお月見団子とススキを飾るといった年中行事の装飾を、本当にきっちりとやっていました。家族写真や絵を飾る習慣のない家庭でしたが、ホームデコレーションに関しては、年中行事に応じて季節ごとに変えていたように思います。
昔の我が家のように、今でも伝統的な年中行事を守っている家庭は多くないでしょう。でもお正月の華やいだ気分や秋の訪れを、今の暮らしに合ったデコレーションで感じられたら楽しいと思いませんか?ちょっとしたことですが、季節の移り変わりを感じることで、暮らしにもゆとりが生まれます。
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