無添加住宅、北の住まいにならう天然素材の家づくり

A.Imamura A.Imamura
Red Bridge House, Smerin Architects Smerin Architects
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体に悪いものは使わない無添加住宅。そんな当たり前のことに目をつぶり、コスト優先で、化学建材を多用した工業化住宅をつくり続けてきた日本の住宅産業の結果、シックハウスが起きてしまったのではないでしょうか。自然と共存して住める北欧住宅に見習って、今回は、子供たちにも優しい無添加住宅の住まいをご紹介していきます。

無添加住宅とは – 体に悪いものは使わない

体に悪いものは使わない。この当たり前のことに目をつぶり、コスト優先で、化学建材を多用した工業化住宅産業がシックハウスを招いたといっても過言ではありません。またそのような日本住宅の平均寿命はわずか26年程度と言われ、化学合成接着剤が20年から30年で劣化し、結果的に接着剤の寿命が住宅そのものの寿命につながっています。漆喰、木、石などの天然・自然素材を使い、化学物質や合成接着剤なしで仕上げる無添加住宅は、自然で健康な家づくりと子供世代まで長く暮らせる良質の住まいをもたらしてくれます。

木材をふんだんに使った室内

北欧では住まいに多くの木材が使用されています。有機物である木材は、生命連鎖の中で虫や菌から自分の身を守るために、天然の化学物質である毒を持っています。そのため構造材として木は虫から住まいを守るために最適です。こちらはHAN環境・建築設計事務所が手がける木材をふんだんに使用した住まいの室内。地産地消費にこだわり、木材は、東京の構造材、関東の内装材を使用し環境に配慮した優しさ。そして、科学接着剤をできるだけ使用しない伝統工法を採用しています。

撮影:吉田誠

高断熱高気密住宅

高気密高断熱の大屋根の家, STUDIO POH STUDIO POH Casas de estilo rural

北の住まいによくみられる大屋根の家。大屋根の家の気密性を高めるには、壁や天井、床、屋根などの断熱部分において、断熱性を低下させるような隙間を作らないことが重要です。 高気密高断熱住宅の場合には、壁の中に湿気が入らないように考えて気密を取り湿気は24時間換気扇で排出していますが、一方、無添加住宅は壁を通過させて湿気を外に逃がすように考えられています。高気密高断熱住宅と無添加住宅は全く逆の考え方ですが、無添加住宅は天然素材ならではの通湿.通気性があり通気工法も必要がないといわれています。

天然石をとりいれて

ヨーロッパではよく使用される天然石。天然石の屋根は、対候・耐久性にすぐれ見た目にも美しく仕上がります。また、室内に天然石を使用する際にも、天然石は耐久性に優れ美しく安全、メンテナンスの簡単さも魅力の一つです。自然科学的な視点からみると、人にとって安全な住宅を建てるには石や砂などの無機物をたくさん使って有機物を少なくすることがよいと考えられています。

昔ながらの住まいに見習う

こちらは、鈴木光雄建築工房が手がける昔ながらの雰囲気を残す和風の平屋住まい。自然の中に建つ外観と木材を使用した室内は、見ているだけでも心が落ち着きます。化学物質を使い始める以前、日本の家は面積の広い壁には土、柱はヒノキ、梁はマツ、床は畳、間仕切りには障子やふすまといったもので建てられていました。 日本人が健康に暮らしてきた「むかしの家」の、たくさんの土と少しの木、そして草や紙、というバランスには大きな意味があるのです。

写真:加斗タカオ

北欧風住宅と相性の良い漆喰

無添加住宅の家は、合成化学物質や化学建材を使わずに昔の家づくりのバランを見習って天然の素材で建てられます。日本の気候にあった漆喰塗りの外壁や石張りの玄関ポーチは、北欧風住宅とも相性が良いと言われています。木と相性の良い漆喰は、空気を清浄し呼吸するため内装の壁としても適しています。

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