ファサードとはフ、建物正面デザインを意味します。家のファサードデザインは、住まいの印象を決める顔のようなものと言っても過言ではありません。家づくりをしていく上で、多くの家づくり計画のアイデアは内部に集中しがちですが、外観デザインは、やはりその家に住まう人の生活や人間性が最も現れる箇所と言えるでしょう。今回は、個性ある家のファサードデザインのアイデアを紹介していきます。
こちらの住まいの家のファサードは、夜にはコールテン鋼のスクリーンのランダムに空いた穴から光がもれ、外観の表情を豊かにしてくれます。外部から玄関先が見えないように配置されたスクリーン壁に施されたシンプルなアイデアひとつで、ガラリと家のファサードの表情が変わります。
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こちらは倉庫として使われていた元機織り工場を住まいとしてコンバージョンしています。家のファサードは、ライティングによってまるで市松模様のように見えます。これは外部からの視線を考慮して開口率が50%程度となるように計算してデザインされた結果です。カーテン無しでも気にならないように配慮されており、また防風板としての機能も兼ねています。夜は照明の明かりを受けて行燈のようにぼんやり光る様子が個性的ですね。
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コンクリートは、無機質さや無骨さを与える素材のひとつです。でも同じコンクリートでも一手間加えるだけで、個性的な表情を加えることができます。こちらの家のファサードデザインは、まるで宙に浮いているようなコンクリートボックが特徴的。コンクリートのキメに木目が転写されており、座わら回質感を外観に与えています。コンクリート住宅の持つ力強さの中に、あたたかさや柔らかさが織り込まれたファサードデザインです。
【住まいについては、こちらの記事でも紹介しています】
こちらはできる限り自然素材を用いて欲しいとの施主の要望によってデザインされた住まい。内部仕上げは、床、天井ともスギ板貼り、壁は漆喰塗り、家具以外の使用木材は全てムク材としている。内部同様に家のファサードは、木製竪格子に。道路側外観は、視線を柔らかく受け止めながら、柔らかいファサードの印象を与えています。
こちらの家のファサードデザインは、三種類の異素材、そして四色の色彩を使用しながらまとめあげた特徴的な外観です。住宅みしゅうちに立地する狭小住宅であることをメリットに、随所にこだわりのある外観デザインが計画されています。
クレジット: Photo by 水上ゴロウ
こちらの住まいの外壁に使用されているガルバリウム鋼板は、メンテナンスが楽で安価な材料です。でもこの家のファサードデザインは、その安価な素材に一手間掛けて、これまでにないユニークな表情を持たせています。「ひだ」のように折れ曲がったガルバリウム鋼板の外壁は、上部に向かって尖っていく外観フォルムと合わさりまるで花のつぼみのように愛らしい雰囲気を与えています。
クレジット: 太田拓実
家のファサードデザインの印象を決めるのは、外壁だけではありません。家のファサードデザインは、窓の配置場所にも大きく影響されます。倉庫をコンバージョンしたような外観と言えば、やはりこちらの様なキューブ型にガリバリウム合板の組み合わせが定番です。既存の躯体を活かした高い天井高や工業的な構造現しをメリットに、大きな開口部を設けることで生き生きとした外観をつくり出しています。
クレジット: ©TakeshiYAMAGISHI
こちらの住まいのファサードデザインは、スリットの様に見える開口部が外観に個性を与えています。開口部には複層ガラスが用いられ、外観使用材料はコストを考慮して、ガルバリウム鋼板、塗装、節ありの杉材に限定されています。南面の大開口部のサッシも、スチール製より割安な杉の集成材を使用してデザインされています。
写真撮影:三好芳昭
一般的に角地は、家の二面を遮るものがないため購入を希望されることが多いですが、道路に面しているため、プライバシーの確保に配慮したファサードデザインが求められます。こちらは、ガルバリウムが張り巡らされたファサード。角の二面を格子状にすることで外からの視線を避ける工夫が施されています。
ファサードデザインに影響する要素と言えば、外壁、素材、色だけでなく屋根の形状も忘れてはなりません。屋根の形状は、外観デザインに大きく影響するとも言えるでしょう。こちらの家は、三角屋根の印象的な佇まい。表情のあるモルタルの質感がよりスタイリッシュでさを与えています。